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 難波利三氏「大阪大空襲を語る 〜大阪希望館に託した思い」 大阪ドーンセンター
■ 開催日  
2005年 6月11日
■企画・製作   熟塾 原田彰子
■講師 直木賞作家・難波利三氏 あんがいおまるこ女史 あんがいおまる一座

難波利三氏講演
 直木賞作家・難波利三氏に「大阪希望館に託した想い」と題して講演をいただきました。

  難波氏は、終戦直前の大阪大空襲で、家族や家を失った人たちを一時収容した大阪一時保護所を舞台とした小説「大阪希望館」を昭和52年に発表しました。当時はあまり注目されなかったのですが、「大阪希望館」というタイトルに惹かれてミュージカル化を試みたあんがいおまるこ女史によって、この本は蘇ったといいます。氏にとっては、直木賞を受賞した「てんのじ村」よりも思入れの強い作品ということです。

 島根県で生まれた難波氏は、終戦を迎えた年は小学3年生。当時の思い出や体験を織り交ぜながら、「大阪希望館」を執筆するに至った経緯やエピソードを披露していただきました。

  そして、現在の飽食時代にあって、一人ひとりが「食べ物がなく死んでいった子どもたちがいたことへ思いを馳せ、「大阪希望館」を通して、平和への思いを深めていただきたい」と参加者に訴えられました。
 「そこにも浮浪者や浮浪児の姿が見える。浮浪児たちは申し合わせたように首と両手の部分に穴をあけたドンゴロスをまとい、バンド代わりに荒縄を巻きつけている。
 「あの格好が、お決まりのスタイルや。見てみィ、皆、空罐と箸を持っているやろ。あれを、連中は、ザイサン(財産)と呼んどるんやで」
 北村は柱のかげにたむろしている浮浪児達を指差した。彼の言葉どおり、いずれも罐詰の空罐を腰にぶら下げ、刀の要領で箸をさしていた。」 「大阪希望館」より

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あんがいおまる一座 ミュージカル「大阪希望館」のハイライトシーンを披露

〜 貧しくても明るく、ひもじくても夢を持ち、翼広げ大空に、忘れなかったあの日々 〜


あんがいおまる子女史

難波氏にインタビューする原田代表

パンフレットより